地すべり学会北海道支部・北海道地すべり学会共通コンテンツ 地すべり

地震による地すべり災害―
2018年北海道胆振東部地震

 

2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震は、厚真町で北海道初の震度7を記録し、死者44名、負傷者785名、全壊家屋479戸、北海道全域の停電という大災害となりました。特に厚真町周辺の丘陵地域では、地すべり(斜面崩壊・土石流を含む)が8,000箇所以上も発生し、地震による死者の8割以上となる36名の尊い命が奪われました。このような痛ましい災害を繰り返さぬよう、(公社)日本地すべり学会北海道支部・北海道地すべり学会では、地震による地すべり(斜面崩壊・土石流を含む)災害から身を守るため、地震地すべりへの理解が必要と考えています。

本書は、北海道胆振東部地震により発生した地すべり災害について、地すべり発生の実態を把握し、発生機構を明らかにし、今後の地震地すべりに対する防災・減災に貢献することを目的として発刊いたしました。

「地震による地すべり災害―2018年北海道胆振東部地震」は、日本地すべり学会、北海道地すべり学会、日本応用地質学会、および北海道応用地質研究会による合同調査や学会員による復旧対策事業等の業務を通して得られた知見を紹介するとともに、1997年に発刊された「地震による斜面災害」(地すべり学会北海道支部編)の続編として位置づけ、地震による地すべり災害について新たな知見や検討結果を加えました。

本書は、最新の知見を加味して多岐に渡る観点から地震地すべり災害についてとりまとめており、地すべり・地盤等についての研究面だけでなく、災害後の処置・対応や、あり方についての検討など、今後の防災・減災を考える上で有益なものになると考えております。

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東部地震書籍サンプル

目次

  • 発刊にあたって

  • 地震動に起因する斜面崩壊

  • 第1部 地震の発生と地震動

  • 第2部 地震地すべり発生の素因と変動の分類

  • 第3部 地震地すべりの分布とその特徴

  • 第4部 地震地すべりの事例:テフラ層すべり

  • 第5部 地震地すべりの事例:岩盤地すべり

  • 第6部 地震地すべりの事例:造成地の地すべり

  • 第7部 地震地すべりの発生・移動メカニズムと発生場の特徴

  • 第8部 地震による都市の地盤変動とその対策

  • 第9部 行政機関などの対応と対策

  • 第10部 地震地すべりによる被害を軽減するために



書籍価格 定価 6,930円(税込み)
ページ数 B5版 370ページ 並製
お問い合わせ先 北海道大学出版会
e-mail:hupress_1@hup.gr.jp